新築工事現場よりレポート⑩
アスファルトルーフィングがはられてました。屋根の緑色のやつがそうです。
アスファルトルーフィングとは瓦やスレート、ガルバリウム鋼板など屋根材の下に敷くシート状の防水建材のことです。一般の方には瓦やスレート、ガルバリウム鋼板など屋根材が雨水を防水していると思われていますが、屋根材は、あくまでも見栄えを良くするための化粧材です。屋根材にも防水機能はありますが、それと同時にルーフィングの保護機能も果たしています。さも知ってましたという感じで書きましたが私も今初めて知りました。
さて、きっと明日からは瓦葺き工事ですね!そういや何で瓦敷く時って『瓦を葺く』っていうんでしょう?
気になったので調べてみましたところ、昔は瓦じゃなくて草とかを寄せて今で言う瓦の代わりにのっけてたそうです。日本昔話とかに出てくる茅葺屋根(かやぶきやね)っていうやつですね。
それを頭においてあらためて葺の漢字を見てみると一番上に草冠が乗ってますよね。そんで下に咠(しゅう)って見慣れない漢字がついてます。この咠というのは耳に口を寄せて「ささやく」って意味らしいんですが、まあここでは寄せるってニュアンスなんでしょうね。
なので屋根に草を寄せる→葺くって言い方になったみたいです。
徐々に時代とともにそういった屋根は街中から姿を消しましたが、瓦やガルバニウム合板が採用されている現代でも、その呼び方だけはこうして残っています。昔と代わらない専門用語とか道具とか、こう、建築は特に歴史が今へ繋がってる感じがして、なんだか浪漫ですよねえ。
そういや囲炉裏(いろり)ってよく日本昔話でみるやつあるじゃないですか。あれも実は中から燻すことで草の屋根につく害虫を払ったりするためにあったんです。そんで虫に食われない鉄製の屋根ができたので、これも民家からは姿を消すことになったそうです。まあその燻した煙の所為で住民が病気になっちゃったりしてたので、仕方がないことなんでしょうね。
西田